サイバーパンクコラム

第一回「きっかけ」

 
  はい!!

コラムです!!

 
  いやぁ、ここまで長かったですね。

去年の夏コミコラボ企画の話をして、かれこれ半年くらいですか。
(※収録をしたにのは二月中旬)

 
  予定ってなかなか合わないものですね。
この多忙な時期に時間を合わせることが出来たのは奇跡に近いですね。  
  そうですね。さて、前置きはこのくらいにして早速いきますか!!
 いっちゃいましょう!!  
     
   〜自己紹介〜  

皆さん、こんにちは同人ゲームサークル「フワフワソ」で活動しているふわふわです。
ゆるふわサイバーパンク「未来探偵ソラとピヨちゃん」を中心に制作しています。
サイトURL=http://fuwafuwaso.main.jp

 
 

初めての方は初めまして。
いつもお付き合い頂いている方々はまいどどうも、同人サークル「ArkRiot」代表のアークです。
現在はヴィジュアルノベル「負荷価値」を製作中でこれが処女作となります。
ゲーム化はまだしておりませんが、サイバーパンク作品はウェブノベルとして公開中です。
サイトURL=http://arkriot.web.fc2.com/

我々は5/5に開催されるコミティア104ノベルゲーム部の一員として参加する予定です。  
 

そこがArkRiot初めての同人ゲームリリースイベントになる予定ですが、ここまで長かったな。
2010年にサークルを立ち上げたから、かれこれ3年か。

おおー、結構長くやっているんですね。  
 

その間に一度もゲーム作品をリリース出来てないだらしない現実がww
ふーさん(※ふわふわさんの愛称)は同人サークルを始めてどのくらい経ちますか?

2010年の同人イベントdoujin24で「未来探偵ソラとピヨちゃん」の制作告知をしたのがサークルデビューかもしれません。3年くらいですね。  
  やばww大体同じくらいじゃないですかww
はっはっはwwそれまでに色々な苦労があったと思いますが・・・  
 

そうですね。
最初は中学の時に作ろうと息巻いていたホラーゲーム「怪-KAI-解」にもう一度挑戦しようと相方=せんゆきとに話を持ち掛けました。

それがArkRiot誕生の瞬間と。  
  はい。でもその時はまだフリー公開だけして、同人即売会に参加するとか、他の同人サークルと交流しようとかは考えていませんでした。

今ではブログで同人ゲームのレビューをしたり、コミケに参加したり、交流も積極的にやっていますね!
なにかきっかけが?

 
 

まず、「怪-KAI-解」をもう一度作ろうと思ったきっかけが某笑顔動画サイトで観たフリゲー実況なんです。
その実況者との交流を経て、今も仲良くさせて頂いている某ショタスキーさんと知り合ったんです。 

なにがきっかけで仲良くなるかわかりませんね。  
 

本当にねww
で、そのショタスキーさんの小さなイベントが東京であって、相方と行ってきたんです。
それから同人関係の方々とツイッターなんかで交流が始まり、コミケに参加したのを期に交流の輪が一気に広がりました。

なるほど。
しかし、「怪-KAI-解」は素材集めが難航し、制作がストップしているそうですね?

 
 

背景素材がねww
三角木馬とアイアンメイデンがある部屋の画像なんて探しても見つかりませんよww
背景はいずれ外注か、背景描ける人を勧誘しようと考えています。

素材の調達って思いのほか難しいんですよね。  
 

フリー素材も背景、音楽問わず沢山ありますが、これだ!! と思う素材はなかなか見つからないんですよね。
ふーさんは全て一人で制作しているんですよね? 

ノベルゲームって文章が核だからテキストさえあれば音楽も背景もフリー素材をお借りすればなんとかなります。
立ち絵も場合によってはフリー素材でやることも可能ですが、しかし出来ることに限界があって、追及していくとそれ以上を求めるようになっていきます。

 
 

ソラピヨのように凝った設定の世界観だと尚更ですね。 

凝った世界観や「怪-KAI-解」のように調達が難しい背景を使用する場合は制作が止まってしまうこともあり、背景ひとつで作品のイメージが変わってくるでなかなか大変なんですよ。

 
 

実際、同人ゲームを制作して完成させるサークルは二割程度とすら言われていますからね。

ぼくはもともとラノベ書きで「未来探偵ソラとピヨちゃん」は小説として書きました。

そこからノベルゲームにしよう! と思い立ち、舞台となる未来世界の素材はなかなか見つからず、自分で描いたわけです(キリッ!!

 
 

描いたわけです、と簡単に言っていますがクオリティが高いのが憎いですww

ぼくの好きなボカロPAIR田さんって方がいまして、冬コミでリリースした「未来探偵ソラとピヨちゃん 注文のできない料理店」ではAIR田さんの曲をお借りすることが出来まして。

ぼくの中では運命的に幸福な思いですww

AIR田さんのすてきなボカロエレクトロニカ曲が入った「未来探偵ソラとピヨちゃん 注文のできない料理店」ぜひプレイしてみてください!

 
 

宣伝頂きましたww

ところで、処女作の制作期間は?

制作期間は1年くらいでしょうか。

シナリオには4年くらいかけていますが、絵と音楽とスクリプトはゼロからツールの使い方を覚えました。

 
 

1年で/音楽/スクリプト=演出をあの高クオリティにするとは、ふーさん恐ろしい子!!

どれも素晴らしいですが、テクノ調のBGMはかなり世界観とマッチしていますね。

ありがとうございますww

そもそもテクノが大好きで…大好きで、大好きで…テクノと言えばサイバーパンクですね!!

PS版「攻殻機動隊」にもテクノ系アーティストの曲が一杯提供されています。

マニアックな情報ですが、映画「攻殻機動隊」の一作目の楽曲がクリックハウス(音楽のジャンル)にリミックスされてリリースされています。

 
 

「攻殻機動隊」のゲームは未プレイですが、アニメだとアジアン調なBGMのイメージが強いので興味をそそられます。

音楽も作品のイメージを左右する大切な要素ですもんね。

「負荷価値」はフリー素材に頼りましたが、雰囲気にマッチしたBGMが見つかりました。

「負荷価値」はどういった作品なんですか?

 
 

サイトで最初に公開したウェブノベルをゲーム用に修正した作品で、サイバーパンクではなく、人の成長を描いた物語です。

サイバーパンクではないんですね。

となると、アークさんのサイバーパンクの世界を楽しむことが出来るのは、サイトで公開中の「シュガー&ミルク&ブラック」ですね?

 
 

そうですね。「シュガー&ミルク&ブラック」に「True End」もサイバーパンク作品を意識した作品です。

次回は「シュガー&ミルク&ブラック」をゲーム化しようと思っています。

公開中のシナリオではなく、書き下ろしのストーリーで。

きわどいネタですが、核問題を扱ったシナリオにする予定です。

それは楽しみですね!!

五月リリース予定の「負荷価値」について詳しくお聞かせ下さい。

付加価値ではないんですね?

 
 

付加価値の意味は対象に対してプラスとなる意味だと捉えています。

今では当たり前ですが、少し前までは携帯にカメラ機能なんて付いてなくて、カメラ付き携帯なんて付加価値付きで呼ばれることがありました。

人間関係に例えると、芸能人/あるコミュニティでの人気者と友達同士なら人によってそれは付加価値になると思うんです。

「負荷価値」の主人公=ヤマトは誰からも慕われている青年=ナガトの親友として周囲から妬みや憎しみの視線を向けられ、付加価値が転じて負荷価値となったわけです。

なるほど、マイナス方向の付加価値で負荷価値ですか、凄く良い言葉選びですね。

 
 

この言葉遊びは自分でも気に入っていますww

ストーリーはそのナガトの死から始まり、彼の過去に触れ、ヤマトが成長していく物語でシリアスな展開を多量に含んでいます。

自分が書くシナリオは大体、シリアス/鬱展開を含んでいますww

「シュガー&ミルク&ブラック」で核問題というきわどいテーマを扱うと仰いましたが、そういったフットワークの軽さも同人の良さだと思います。

商業では出来ないテーマを持った作品も結構ありますし、シリアス多めの作品もありますからね。

「負荷価値」のスタッフは「怪-KAI-解」と同様にお二人で制作しているんですか?

 
 

「負荷価値」は自分と相方に加え、イラスト担当としてktさんという方にイラストを依頼しました。

サイトで立ち絵イラストを公開中なので、このコラムで使用しているアイコンは主人公=ヤマトです。

スタイリッシュな立ち絵ですね!!

 
 

この方はイラスト投稿サイトpixivで知り合ったんですが、イラストの繊細さに惚れ込みまして、駄目もとでイラストの依頼をしたら快諾して下さったんですよ。

毎回、自分の中のイメージの数段上のイラストを仕上げてくれて自分もかなり気に入っています。

イラスト以外はフリー素材ですか?

 
 

BGMはフリー素材ですが、背景は長野の一部地域を回って撮った写真を使用しています。

作中の舞台が長野県なので背景による雰囲気には自信があります。

神社とかいい味出しています。

神社と言えば、サイトの応援バナーは巫女姿のキャラを使用していますが…。

 
 

そう、巫女です!!ww

終盤でヒロイン=チトセが巫女姿を披露するのでお楽しみにww

これはもうプレイするしかないですね!!ww

 
 

ストーリー自体は実にシンプルでヤマトが死んだ親友の故郷を訪れ、親友の過去を知る人物達と触れ合い、成長していく。

自分が書こうとしている「人の心」をメインにしたストーリーです。

なるほど、特別な要素はなく、あえてジャンル分けするなら一般文芸というか、青春モノ?

 
 

一般文芸の青春モノがしっくりする言い方ですね。

長野の美麗な景色の中でドラマが展開されていくわけですね。コミティアでのリリースが楽しみですね!!

 
 

短いシナリオですが、期待に応えられる内容だと思いますww

春には間に合わせますww

登場人物の姓が武将のそれなのには理由が?

 
 

これは統一感を出したいが為だけに武将の姓を拝借し、名前は旧日本軍の戦艦の名前からww

明智カムイが名前と言い、表情と言い、なにやら怪しい雰囲気がありますがww

 
 

まぁ、そこはプレイみてからのお楽しみでww

 

 

 
   〜きっかけ〜  
 

色々な縁があって、ふーさんと知り合った訳ですが、そのきっかけがまた特殊なんですよね。

聞いた時には驚きました。2011年の冬コミで、アークさんにサークルスペースに来て頂き、声をかけてもらって。

お会いしたのはそこが初めてでしたが、それ以前からツイッターでフォローして頂いていまして。その理由が…

 
 

クランチ文体・・・!!

尊敬する冲方丁が使用する表現方法に関してふーさんが呟いたのを見つけてフォローしたんです。

そうです!!クランチ文体!!

冲方先生が使っている技法でどんな文体かというと、おれ/見つける/クランチ文体=かっこいい/つぶやく

こんな感じでしょうか?「てにをは」などの助詞を/とか+、=で表現する技法です。

 
 

アークのブログ記事=クランチ文体多用/使い切れていない=未熟者。

サイバーパンクの世界観にマッチする文体で戦闘シーンの疾走感が堪らないんですよね。

そうですね、「てにをは」を入れないので、文章をヴィジュアル的に眺めることが出来ます。

それについてツイートしたんですが、もうすっかり忘れた頃にそれをアークさんが見つけてフォローしてもらって。

それが縁でお会いできて、ぼくがコミケで落ちた時には委託させてもらって、いまではこうして一緒にコラムをやったりして。

ネットってすごいな、なんでもつぶやくものだなと思いましたww

 
 

懐かしいですねぇ。コミケ初参加はゲームを完成出来なくてポスカだけ配って、委託を受けてふーさんがいなかったら酷い状況になっていましたww

ネットの繋がりは弱いとか、三年後には全く違うネトフレと付き合っているとか言われますが、この縁は本当に大切なモノだと思いますし、末永くお付き合いしたいですね。

こちらこそよろしくお願いします!!

 
 

 

ネットが主流になってまだ10年と少しでまだまだ可能性は沢山あってクランチ文体も同じで、ノベルゲームで使ったら面白いかもしれませんね。

面白そうですね!!

ノベルゲームの文字をより視覚的に扱えるので例えば拡大表示/表示速度変化とか。

突き詰めればさらに面白い表現が生み出せそうです。

 
 

次回のソラピヨで是非試みを!!

ミステリーだと+や=の使い方で次第で良い表現になりそうです。例えば…

鍵の掛かったドア+/鍵は死体のそばに=密室殺人

可能性――鍵の複製+隠し通路の存在/巧妙なトリック=ドア下の隙間/先入観のトリック――そもそも本当に密室だったのか?

的な感じに。

いいですね。発想次第で色々出来そうですが、文字表示の調節に手が回らなくてまだやったことがないのでアークさんに先行作を作って頂きたいですww

 
 

 

「シュガー&ミルク&ブラック」の書き下ろしは長編なので冬か、来年か…「シュガー&ミルク&ブラック」の短編ゲームのフリー公開を考えておきますww

よろしくお願いしますww

クランチ文体がきっかけで知り合った二人ですが、クランチ文体を使う冲方先生がサイバーパンク作品を描いていまして、影響を受けています。

「未来探偵ソラとピヨちゃん」もゆるふわサイバーパンク作品。

ジャンルで趣味が合うと言う特殊な感じですが、一緒にサイバーパンクについてコラムをやりましょう!という流れになったわけです。

 
 

先じて公開したコラボ小説クランチ文体を用いて書かせて貰いました。

サイバーパンクはSFに分類されるジャンルですが、普通のSFとはちょっと違って癖があるジャンルになります。

 

 

第一回「きっかけ」 終

 

 
 

 

第二回「サイバーパンクとは」4月中旬公開予定

 

 
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